2015年6月29日月曜日

新作「ちょっとその使い魔、子猫のくせに強すぎるんじゃないですか?」

予告していた通り、本日から「ちょっとその使い魔、子猫のくせに強すぎるんじゃないですか?」を投稿しています。よろしくお願いします。

2015年6月15日月曜日

新規連載について

かぐや姫の後書きで告知したように、次の連載は猫魔女のリニューアルになります。
現在の予定では、6月29日の週(見込みでは29日月曜日)から連載開始するつもりです。

小説は新規小説として投稿して、タイトルを「俺は猫×あたしは魔女」から「ちょっとその使い魔、子猫のくせに強すぎるんじゃないですか?」に変更することにしています。タイトルは投稿開始前までに変更の可能性がありますが、似たような長い名前になることは間違いないと思います。

投稿初日には第1章にあたる部分を全話一括投稿する予定で、それからはしばらく毎日更新を続けようと思っています。その後、いつもの週3回更新に戻ります。

というわけで、ここで書きかけの小説の冒頭を大公開したいと思います。リニューアル前とは違い、冒頭はいきなりマナとバドルスの試合の場面から始まります。(2人の名前、少しだけ変わりました。)


 「ギッギッギッ」

 その場所には不気味な音が響いていた。普通の人生を歩む人なら一生聞くことがなくとも不思議のない音ではあったが、この場に集まった人々には聞きなれた音である。

 「両者、前へ」

 審判の言葉を合図に、2人の少年少女が中央に作られた正方形の舞台へと上がる。少し遅れて先ほどの不気味な音を発する生き物もそこに上がった。

 ここはクプーティマ王国でも最高峰と名高い魔法学園トルニリキア学園の闘技場だ。

 そして、その闘技場に上った2人の少年少女はその学園の中等部2年の生徒である。

 「マナッ、今日こそはそのやる気の感じられないすました顔を屈辱に歪ませてやろう」

 そのうち、やたらと闘志をみなぎらせて相手を睨みつけている少年がバドルス=ディグ=ラマーツァ。クプーティマ王国の名門軍人家系の次男で学年総合2位の成績を誇る将来有望な魔法使いだ。

 そして、先ほどから響いている不気味な声を発する生き物はバドルスの使い魔であり、彼を守るように少年と少女の間に立ちふさがっている。

 この使い魔こそ、ラマーツァ家が名門として受け入れられている理由である。この生き物はゼオウィルムと呼ばれる陸上生活を行うドラゴンの一種であり、ラマーツァ家はこのゼオウィルムの扱いに長けたドラゴンマスターの家系なのだ。

 「はぁ、面倒くさいな。話はいいからさっさと終わらせようよ」

 対する少女は先ほどから妙にやる気がない。気だるい雰囲気を漂わせる彼女の名はマナ=プラー=クージャ。こう見えても学年はおろか学園全体を見てもトップクラスの実力を持つと考えられている天才魔法使いだ。