自分へのクリスマスプレゼントということでNexus 9を買おうかと思っていたのですが、母艦にしているPCの方の調子も悪いのでいっそのことWindowsタブレットにしてしまうほうがいいんじゃないかと思って、ちょっとお高いハイスペックな10インチのタブレットPCを買ってしまいました。
ちなみに、Nexus 7で慣れてしまったのでラップトップを完全に捨ててタブレットに移行するのに抵抗は全くありません。むしろ、早くラップトップから卒業したいくらいでしたから。
重さはカバーも含めて700g強。片手で持って作業をすることもまあそんなに無理ではないです。電車の中とかの短時間の作業なら問題なし。机があれば普段はカバーになっているスタンドに立てておけます。
OSはWindows 8.1。前のラップトップはWindows 7で、Nexus 7はAndroid 5.0でした。比較した印象としては、同じタブレットと言ってもAndroidとは随分印象が違います。
一番のポイントは従来のWindowsがそのままタブレットで使えるところです。Windows 2000の頃から使っているアプリもそのままのルックアンドフィールで動作するので、PCで使っていたソフトの代替アプリをタブレット用に探さなくてもいいというのはメリットです。例えば、Excelとか。
ただし、互換性の問題があって、7までで使っていた外部機器やソフトで8.1で使えないものもあるみたいです。私の環境ではUSBハードディスクが認識しなくなりました。(バックアップの意味ないし……)
それに加えて、モダンUIというタッチ操作に適したルックアンドフィールのUIが追加されているのですが、従来のUIとモダンUIは融合しているのではなく接合して併存していて、その操作感のギャップに当初はかなり戸惑いました。
ひどいUIエクスペリエンスだったのですが、それでも慣れてくると特に違和感も感じなくなって、逆にその癖を生かしてWindows 7以前より便利に使うようになってしまったのが不思議です。
特にモダンUIの画面分割で左にOneNoteアプリを開き、右にデスクトップを表示してテキストエディタを開くのがベストプラクティスなのです。
以下、いくつかWindowsタブレットをうまく使うTipsを。
エクスプローラーはダブルクリックではなくシングルクリックでファイルを開くようにするほうがいいと思います。タッチ操作でダブルクリックは難しい。
ブラウザはChromeがよかったです。モダンUIよりデスクトップ版のブラウザのほうが使いやすかったのですが、タッチ操作を前提にするとボタンの大きなものの方がよく、いくつか試してみた上でChromeのボタンが一番タッチしやすいと思いました。
エディタは長らくVimを使ってきたのですが、タッチキーボードでVimを使うのはさすがにしんどいので別のエディタを探しました。今はひとまずgPadで落ち着いています。ただし、マウスジェスチャーなどの機能はタッチ操作と干渉するので全部OFFにしました。
後、Androidの頃から使い始めていたのですが、MicrosoftのOneNoteが便利です。小説のプロットやら設定やらは昔はテキストファイルで管理していたのですが、最近は全部OneNoteに移行しました。WindowsでもAndroidでも使いやすいアプリが提供されているのがよいです。
昔はWindowsはKindleアプリがないのがネックでしたが、今はKindle Cloud Readerがあるので問題はなかったです。操作性はアプリに比べると悪いですが、機能的には問題ないと思います。
MicrosoftストアのモダンUIアプリはAndroidのPlayストアに比べるとずっと少ないですが、いいものもあります。先にあげたOneNoteはモダンUI版のほうがいいです。他に、Nyaluという漫画リーダーはよいと思いました。
微妙な評判のスタート画面も最初は全く違う操作性に戸惑いましたが、もう慣れました。ライブタイルにニュースなどを表示できるのは便利です。
タブレットになってUSBポートが1つしかなくなったのは予想外に不便でした。無線マウスを使い続けた結果、ブルートゥースの干渉のせいでマウスは有線のほうがいいという結論になったのですが、マウスでUSBポートを占有してしまうとUSBメモリなどを接続できなくなってしまいます。なので、USBハブは必須となりました。
今はこの製品を使っているのですが、USBハブにマイクロUSBコネクタがついていて、スマートフォンにもそのままつなげられるのが便利です。
内蔵ディスクは64GBで、リカバリなどに予約されている分を除くと48GBしかありません。システムで使用済みの分を除くと残り空き領域は30GBを切っていました。なので外付けディスクは必須です。
ソフトウェアキーボードの使い勝手に問題はありません。初回起動時は入力が変でしたが、累積していたアップデートを適用したら治りました。後、初期設定のフリックの感度が悪かったのですが、コントロールパネルで設定を変更して解決しました。用途に応じてレイアウトを簡単に切り替えられるところはAndroidよりもむしろ便利です。
WifiのSSID毎の設定で、テザリング接続のSSIDについて従量制課金接続に設定しておくと、そのWifi接続の時にはWindows Updateなどのダウンロードをしなくなります。これは地味に重要な設定です。AndroidではSSID毎の設定はなかったのでWindowsタブレットのメリットと言えます。
ただ、全体的にデータ通信量はAndroidより増えたように思います。特に、Webページのデータ量が増えています。これはAndroidタブレットだとタブレット版のWebページが表示されるのに、WindowsタブレットだとPC版のページが表示されるせいだと思います。
なので、普段はChrome ExtentionのUser-Agent Switcherを使ってAndroidタブレットに偽装してタブレット版のページを見るようにしています。
総括として、AndroidタブレットからWindowsタブレットに変えた感想ですが、WindowsラップトップとAndroidタブレットを2台持ちするくらいなら、ハイエンドなWindowsタブレット1台にするほうが全然いいと思いました。
ラップトップに比較してタブレットだと非力だと思うかもしれませんが、写真のレタッチ程度の画像処理なら特に差は感じないです。安いラップトップならハイエンドなタブレットのほうが速いと思います。それなら2台持ちにするお金を1台につぎ込むべきです。
OSとしてできることはWindowsはAndroidとは比較するのがバカらしいほどいろいろできます。持ち歩けるならAndroidよりWindowsを持ち歩く方が便利なのは間違いないと思います。
2014年12月31日水曜日
2014年12月5日金曜日
2014年11月30日日曜日
新作「僕の考えた最強の異世界転生」を投稿しました
連載のストックに余裕があったので、息抜きに新作を書いてみました。
http://ncode.syosetu.com/n2308ck/
気が向いた時だけ不定期に連載することになると思います。
よろしくお願いします。
http://ncode.syosetu.com/n2308ck/
気が向いた時だけ不定期に連載することになると思います。
よろしくお願いします。
2014年11月21日金曜日
2014年11月4日火曜日
執筆環境
最近は、PCではなくタブレットで小説を書くようになって、PCを触ることは少なくなってしまいました。タブレットと言ってもタッチパネルで文章を書くのは効率が良くないので、外部キーボードを接続して使っています。
マイクロUSB⇔USBの変換ケーブルを使えばUSBキーボードやマウスも使えるのですが、それだとせっかくのタブレットなのにケーブルが邪魔なのでおすすめはブルートゥース接続のものです。
鞄に入れて持ち運びできるようにコンパクトなキーボードとマウスを、ということで、私が使っているのは次のものです。
タブレットはNexus7で、これにキーボードやマウスをUSBやブルートゥースで接続するとPCのような感覚で使うことができます。もちろんタブレットなので、電車の中などではタッチパネルで操作することもできるので、時と場所を選ばずに作業できるので、忙しくても短い時間の隙間を縫って小説執筆ができるのです。
マイクロUSB⇔USBの変換ケーブルを使えばUSBキーボードやマウスも使えるのですが、それだとせっかくのタブレットなのにケーブルが邪魔なのでおすすめはブルートゥース接続のものです。
鞄に入れて持ち運びできるようにコンパクトなキーボードとマウスを、ということで、私が使っているのは次のものです。
- Anker ウルトラスリム・ミニ Bluetooth 3.0 ワイヤレスキーボード ブラック (iPad Mini / iPad / Nexus 7 / Galaxy Tab / その他のタブレットで使用可能)【18ヶ月保証】
- iBUFFALO Bluetooth3.0対応 BlueLEDマウス NFC tag搭載モデル ブラック BSMBB10NBK
無線接続といっても、ブルートゥースでないものもあるのですが、それらはタブレットと接続できないので要注意です。
キーボードはキーレイアウトを注意して選ばないと後で困ったことになります。マウスはBlueLEDのタイプを選ぶとマウスパッドがなくても場所を選ばず操作できて便利です。
ちなみに、タブレットで使っているエディタは定番のJota+です。物理キーボードやマウスと使っても問題なく操作できます。
Vimが好きなのでVimTouchも使ってみたのですが、日本語入力を考えなければ快適に使えそうですが、IMEがあるとコマンド入力の度につっかえるのが難点で使っていません。
小説執筆に限らず、PCをタブレットで置き換えるのは意外と可能で快適です。新しいNexus 9なら画面も広くてもっとPCに近い感じで使えそうだし、もうちょっとタブレットが進化したらもうPCはいらなくなっちゃいそうな気がします。
続きを書きました。
続きを書きました。
2014年10月24日金曜日
2014年9月17日水曜日
2014年9月10日水曜日
構成についての考察
10万字で完結するお話を作るにはどの程度の風呂敷を広げればいいのかということを考えてみた。
まずは、1話当たりの字数がいくつくらいになっているのかを調べてみた。私の場合、各話同じくらいの行数になるようにしているけれど、何文字あるかは普段考えていないのだ。
かぐや姫 1195字/話
国王様 1276字/話
猫魔女 1345字/話
1200から1300字くらいと言っていいだろうか。
切りのいいところで1250字とすると、10万字は80話ということになる。猫魔女で言えば、親善試合後編が終わったところが閑話を除いて69話(閑話を含んで77話)だったので、大まかにそのくらいの分量と言っていいと思う。
猫魔女は章の独立性が高いので参考にすると、主に4つの話から構成されていて、それぞれの話数は下のようになっている。
使い魔の契約 9話
学園デビュー 19話
親善試合 41話
サバイバル実習 48話
1つ目は主人公2人が出会い頭に戦って仲良くなるという短いイントロ。
2つ目は試合を申し込まれて作戦を練って戦うというシンプルな話。
3つ目と4つ目はピンチと謎解きを1つずつ含むそれなりにきちんとした構成の話。
感覚的には10話が1つの単位になる感じで、大きめのひねりが1つ入ると10話増えるという感じかな。
40話構成だとすると、イントロがあって、謎が発生してピンチになり、謎を解いて作戦を練って、敵をやっつけてハッピーエンド、というので4ポイント=40話。
ならば10万字80話構成とすると、8ポイントで話を構成すればいいということになるはず。
1.主人公たちが出会う
2.最初の事件が発生
3.最初の事件が解決
4.最初の事件に引き起こされた小さな謎
5.謎解きと解決
6.小さな謎から引き起こされた大きな謎とピンチ
7.謎解きと作戦
8.最終決戦
あ、なんか上手く書けそうな気がしてきた。
こうして見ると、話の山は3つあって、その3つが1つの謎を構成するようにするべきで、やたらと設定を詰め込んではいけないということが見えてくる。
例えば国王様の例で言えば、オークを倒すのか、鉱山を稼働させるのか、交易をするのか、領土を防衛するのか、ハーレムを作るのか、とにかく目的を1つにしぼるべきで、そうじゃないと10万字に収めようというのは無理だよ、ということだね。
尤も、国王様の方は10万字に収めるつもりはないのでいいのだけど。
さて、折角考えてみたものの、今のところ連載を増やす余力はないので、この考察は当分の間お蔵入りとなるわけです。
年内にかぐや姫を完結させるつもりだったんだけど、今の執筆状況だと完結は無理そうな気がするんだよね。
まずは、1話当たりの字数がいくつくらいになっているのかを調べてみた。私の場合、各話同じくらいの行数になるようにしているけれど、何文字あるかは普段考えていないのだ。
かぐや姫 1195字/話
国王様 1276字/話
猫魔女 1345字/話
1200から1300字くらいと言っていいだろうか。
切りのいいところで1250字とすると、10万字は80話ということになる。猫魔女で言えば、親善試合後編が終わったところが閑話を除いて69話(閑話を含んで77話)だったので、大まかにそのくらいの分量と言っていいと思う。
猫魔女は章の独立性が高いので参考にすると、主に4つの話から構成されていて、それぞれの話数は下のようになっている。
使い魔の契約 9話
学園デビュー 19話
親善試合 41話
サバイバル実習 48話
1つ目は主人公2人が出会い頭に戦って仲良くなるという短いイントロ。
2つ目は試合を申し込まれて作戦を練って戦うというシンプルな話。
3つ目と4つ目はピンチと謎解きを1つずつ含むそれなりにきちんとした構成の話。
感覚的には10話が1つの単位になる感じで、大きめのひねりが1つ入ると10話増えるという感じかな。
40話構成だとすると、イントロがあって、謎が発生してピンチになり、謎を解いて作戦を練って、敵をやっつけてハッピーエンド、というので4ポイント=40話。
ならば10万字80話構成とすると、8ポイントで話を構成すればいいということになるはず。
1.主人公たちが出会う
2.最初の事件が発生
3.最初の事件が解決
4.最初の事件に引き起こされた小さな謎
5.謎解きと解決
6.小さな謎から引き起こされた大きな謎とピンチ
7.謎解きと作戦
8.最終決戦
あ、なんか上手く書けそうな気がしてきた。
こうして見ると、話の山は3つあって、その3つが1つの謎を構成するようにするべきで、やたらと設定を詰め込んではいけないということが見えてくる。
例えば国王様の例で言えば、オークを倒すのか、鉱山を稼働させるのか、交易をするのか、領土を防衛するのか、ハーレムを作るのか、とにかく目的を1つにしぼるべきで、そうじゃないと10万字に収めようというのは無理だよ、ということだね。
尤も、国王様の方は10万字に収めるつもりはないのでいいのだけど。
さて、折角考えてみたものの、今のところ連載を増やす余力はないので、この考察は当分の間お蔵入りとなるわけです。
年内にかぐや姫を完結させるつもりだったんだけど、今の執筆状況だと完結は無理そうな気がするんだよね。
2014年8月25日月曜日
2014年7月22日火曜日
2014年7月11日金曜日
2014年7月9日水曜日
2014年6月30日月曜日
雨の成長
かぐや姫の話で目下最大の懸案事項が雨の成長です。もうちょっと仕事に対してポジティブな態度を取ってくれないと先々の話に支障が出るのですが、まったくやる気を見せてくれない。
流石に数百年単位でニートをしているだけあって、一朝一夕でどうにかなるものではないのは仕方ないのですが、それにしても一体どうしたらやる気になってくれるんだろう。
流石に数百年単位でニートをしているだけあって、一朝一夕でどうにかなるものではないのは仕方ないのですが、それにしても一体どうしたらやる気になってくれるんだろう。
2014年6月26日木曜日
かぐや姫と咲
咲の再放送を見てるんですけど、1年の3人が対照的なのでちょうどかぐや姫の設定の説明に使えるなとか思いました。
雨と大国主とかぐや姫は好みのタイプが3者3様なんですけど、雨は胸のサイズから和の一択で、大国主は逆に優希の一択。かぐや姫は咲か優希かというところです。
容姿は、雪は咲と大体同じで髪を長くした感じ、かぐや姫は逆に和と大体同じで気持ち胸が大人し目、天照は和の胸はそのままで身長を短くして髪をショートにした感じと思っていただければ。
雨と大国主とかぐや姫は好みのタイプが3者3様なんですけど、雨は胸のサイズから和の一択で、大国主は逆に優希の一択。かぐや姫は咲か優希かというところです。
容姿は、雪は咲と大体同じで髪を長くした感じ、かぐや姫は逆に和と大体同じで気持ち胸が大人し目、天照は和の胸はそのままで身長を短くして髪をショートにした感じと思っていただければ。
2014年6月21日土曜日
2014年6月4日水曜日
2014年5月28日水曜日
2014年5月7日水曜日
2014年4月15日火曜日
2014年4月1日火曜日
2014年3月20日木曜日
かぐや姫、投稿予定
来週月曜日からかぐや姫の投稿を再開します。
新章突入で、前に説明した通り、これが最終章になります。
プロットを書いたらシリアスっぽくなってしまったのですが、負けないようにちゃんと頑張ります(何に?)。
新章突入で、前に説明した通り、これが最終章になります。
プロットを書いたらシリアスっぽくなってしまったのですが、負けないようにちゃんと頑張ります(何に?)。
2014年3月17日月曜日
分かりやすい話は嘘かもしれない
こういうことは小説のネタとしてストックしてあることなのですが、最近思うことがあったので……
よく「頭のいい人は難しいことを分かりやすく説明できる」とか「本当に理解している人は(以下同文」とか言って、まあすぐに反例の見つかる嘘ですが、本気で信じている人の多いことに驚くのです。
この派生形で「分かりやすく断定的なことをいう人は頭がいい(よく見える)」というのもあって、むしろこちらの方が普遍的に観測されているかもしれません。が、本質的に上の信念と共通するものがあります。
でも、難しい事柄はやっぱり簡単には理解できないほど難しくて、それを簡単に見せかけているということは、必然的にどこかしら嘘が入っているということです。
よく出来た嘘ならそれは「近似」であり、本当に上手な近似はそれ自体が真実に準ずるものとして取り扱われたりします。たとえば、ニュートン力学とか。
でも、中には荒唐無稽な嘘や場合によっては悪意による嘘もあって、むしろ確率からいえばこちらのほうが多いので、処世術としては「分かりやすい=嘘」と考えておいたほうがいいんじゃないかと思うのです。
しかも、元が難しい事柄だから、それが嘘なのかどうか、どの程度真実に近いのかどうかを知るすべは、もともとの難しい事柄を難しいままで理解する以外にはないのです。もっと言えば、自力で嘘を見破ることは不可能です。
だから、その事柄をよく理解している専門家がたくさん集まって議論して真偽を判定するのを待つのだけが、正しさを判断する唯一の手段なのです。1人の専門家じゃダメです。なぜならその「専門家」が本当に理解しているかの判断すら、自力では不可能だから。
何が言いたいかというと、万能細胞の件は極端から極端に振れすぎです。もうちょっと落ち着いて成り行きを見守るべきじゃないかと思います。
よく「頭のいい人は難しいことを分かりやすく説明できる」とか「本当に理解している人は(以下同文」とか言って、まあすぐに反例の見つかる嘘ですが、本気で信じている人の多いことに驚くのです。
この派生形で「分かりやすく断定的なことをいう人は頭がいい(よく見える)」というのもあって、むしろこちらの方が普遍的に観測されているかもしれません。が、本質的に上の信念と共通するものがあります。
でも、難しい事柄はやっぱり簡単には理解できないほど難しくて、それを簡単に見せかけているということは、必然的にどこかしら嘘が入っているということです。
よく出来た嘘ならそれは「近似」であり、本当に上手な近似はそれ自体が真実に準ずるものとして取り扱われたりします。たとえば、ニュートン力学とか。
でも、中には荒唐無稽な嘘や場合によっては悪意による嘘もあって、むしろ確率からいえばこちらのほうが多いので、処世術としては「分かりやすい=嘘」と考えておいたほうがいいんじゃないかと思うのです。
しかも、元が難しい事柄だから、それが嘘なのかどうか、どの程度真実に近いのかどうかを知るすべは、もともとの難しい事柄を難しいままで理解する以外にはないのです。もっと言えば、自力で嘘を見破ることは不可能です。
だから、その事柄をよく理解している専門家がたくさん集まって議論して真偽を判定するのを待つのだけが、正しさを判断する唯一の手段なのです。1人の専門家じゃダメです。なぜならその「専門家」が本当に理解しているかの判断すら、自力では不可能だから。
何が言いたいかというと、万能細胞の件は極端から極端に振れすぎです。もうちょっと落ち着いて成り行きを見守るべきじゃないかと思います。
2014年3月4日火曜日
解説役の存在
シリアスな話を書くのは苦手です。シリアスな話は読者の反応が読みにくい気がするのです。
それに比べてギャグは割と簡単で、書いた時のノリにそのまま読者が乗っかってくれるので楽です。
読者の反応が読みにくいというのは、読者が作者の意図と違う読み方をしてしまうということで、つまり伝わっていないということなんですが、これがなかなか難しい。
伝わらないのには理由があって、小説は基本的には視点を固定して書いていくものだという了解があるので、採用した視点からは見えないものは書けないという制約があるからなんです。
つまりどういうことかというと、私の場合、主人公の1人称1視点を採用することが多いですが、そうすると主人公の見ていない状況や主人公が気づいていない感情については書きようがないわけです。
それも、特に主人公の感情の機微を書き分けるのが意外と難しい。なぜなら、その機微はまだ主人公が気づいていない感情の機微だったりするわけで、気づいていないことは書けないというルールに抵触してしまうんです。
比較的単純な解決策は、視点を変えることです。
3人称多視点はもっともよくある方法だと思います。ただ、そうすると1人称のメリットを捨てる必要があるし、視点切り替えの必然性について余分な気を使わないといけなくなります。
1人称多視点というのもあります。猫魔女では2人主人公で1人称2視点というのを採用しましたが、ネット小説で典型的なのはside方式というやつでしょう。ただ、小説の形式としては異端なのと、視点切り替えの正当化が依然としてネックになるところが問題です。
そもそも視点切り替えというのは読者にも作者にも負担をかけるので、なければない方がいいというのが私の意見です。
視点切り替えなく全ての情報にアクセスできる方法としては、神視点というのもあります。語り手は物語の登場人物ではなく、全ての情報にアクセス可能で、物語の進行に必要な情報だけを取捨選択して読者に提供するというスタイルです。
小説の形式としては極めてメジャーなスタイルです。なぜかラノベではあまり見ない気がしますが。
ただ、これはどの情報を書いてどの情報を書かないかについての自由度が高すぎて、ちょっと手を出しにくい。感情を一切書かないハードボイルドというスタイルもあるけれど、それだと今考えている問題の解決にはならないし。
というあたりをこれまでつらつらと考えていたのですが、もう1つよくある方法があったことを思い出したというのが、今回の趣旨です。これまでは長い長い前置き。
それは、解説役の導入です。
典型的なのはシャーロック・ホームズ。凡人のワトソンくんが1人称1視点で物語を語っていくけれど、客観的な事実は細かく説明できるのに背後に潜む謎はさっぱり理解できない。それを気難しいホームズがあるときバッサリ謎を解決してしまう。
恋愛物だと「あんた、気付いてないの?」と突っ込みを入れる親友ポジション。
この方式は汎用性が高くて、かつ解説役に特殊な設定を加えてキャラを立てることもしやすいので、娯楽小説では頻繁に見る気がします。
問題は、どうしても解説役は人工的な不自然さが残ってしまうこと。理想的な解説役は全てを知っていて、自ら行動せず、完璧なタイミングで主人公に助言をする、物語を超えた作者の代理人です。
リアリティを追求すれば、物語世界に解説役を置く余地が減っていくのは必然で、ご都合主義とリアリティの折り合いをどこにつけるかは大きな悩みになります。
まあ、要するに、国王様に解説役を導入するかどうか悩んでいるという話でした。
それに比べてギャグは割と簡単で、書いた時のノリにそのまま読者が乗っかってくれるので楽です。
読者の反応が読みにくいというのは、読者が作者の意図と違う読み方をしてしまうということで、つまり伝わっていないということなんですが、これがなかなか難しい。
伝わらないのには理由があって、小説は基本的には視点を固定して書いていくものだという了解があるので、採用した視点からは見えないものは書けないという制約があるからなんです。
つまりどういうことかというと、私の場合、主人公の1人称1視点を採用することが多いですが、そうすると主人公の見ていない状況や主人公が気づいていない感情については書きようがないわけです。
それも、特に主人公の感情の機微を書き分けるのが意外と難しい。なぜなら、その機微はまだ主人公が気づいていない感情の機微だったりするわけで、気づいていないことは書けないというルールに抵触してしまうんです。
比較的単純な解決策は、視点を変えることです。
3人称多視点はもっともよくある方法だと思います。ただ、そうすると1人称のメリットを捨てる必要があるし、視点切り替えの必然性について余分な気を使わないといけなくなります。
1人称多視点というのもあります。猫魔女では2人主人公で1人称2視点というのを採用しましたが、ネット小説で典型的なのはside方式というやつでしょう。ただ、小説の形式としては異端なのと、視点切り替えの正当化が依然としてネックになるところが問題です。
そもそも視点切り替えというのは読者にも作者にも負担をかけるので、なければない方がいいというのが私の意見です。
視点切り替えなく全ての情報にアクセスできる方法としては、神視点というのもあります。語り手は物語の登場人物ではなく、全ての情報にアクセス可能で、物語の進行に必要な情報だけを取捨選択して読者に提供するというスタイルです。
小説の形式としては極めてメジャーなスタイルです。なぜかラノベではあまり見ない気がしますが。
ただ、これはどの情報を書いてどの情報を書かないかについての自由度が高すぎて、ちょっと手を出しにくい。感情を一切書かないハードボイルドというスタイルもあるけれど、それだと今考えている問題の解決にはならないし。
というあたりをこれまでつらつらと考えていたのですが、もう1つよくある方法があったことを思い出したというのが、今回の趣旨です。これまでは長い長い前置き。
それは、解説役の導入です。
典型的なのはシャーロック・ホームズ。凡人のワトソンくんが1人称1視点で物語を語っていくけれど、客観的な事実は細かく説明できるのに背後に潜む謎はさっぱり理解できない。それを気難しいホームズがあるときバッサリ謎を解決してしまう。
恋愛物だと「あんた、気付いてないの?」と突っ込みを入れる親友ポジション。
この方式は汎用性が高くて、かつ解説役に特殊な設定を加えてキャラを立てることもしやすいので、娯楽小説では頻繁に見る気がします。
問題は、どうしても解説役は人工的な不自然さが残ってしまうこと。理想的な解説役は全てを知っていて、自ら行動せず、完璧なタイミングで主人公に助言をする、物語を超えた作者の代理人です。
リアリティを追求すれば、物語世界に解説役を置く余地が減っていくのは必然で、ご都合主義とリアリティの折り合いをどこにつけるかは大きな悩みになります。
まあ、要するに、国王様に解説役を導入するかどうか悩んでいるという話でした。
2014年2月27日木曜日
2014年2月25日火曜日
国王様、投稿再開予定
次章の準備ができてきたので、今週の木曜日から投稿を再開する予定でいます。
次章では、ようやく日向が休暇を取ることになります。一体どんな休暇になるのでしょうか。目指せ、ブラック企業脱却!
次章では、ようやく日向が休暇を取ることになります。一体どんな休暇になるのでしょうか。目指せ、ブラック企業脱却!
2014年2月12日水曜日
2014年2月6日木曜日
2014年1月25日土曜日
2014年1月15日水曜日
2014年1月9日木曜日
新連載「短歌のよみ方」
先ほど、「短歌のよみ方」という連載を新しく投稿しました。
短歌をテーマにしたエッセイで、とりあえずしばらくはかぐや姫で取り上げた短歌について思うところを気が向いた時に書いていこうと思っています。
不定期更新で、2話目以降の投稿については今のところ全く未定です。
短歌をテーマにしたエッセイで、とりあえずしばらくはかぐや姫で取り上げた短歌について思うところを気が向いた時に書いていこうと思っています。
不定期更新で、2話目以降の投稿については今のところ全く未定です。
2014年1月1日水曜日
新年あけましておめでとうございます
かぐや姫の方にお正月番外編を投稿しました。本編のほうはもう少しお待ちください。
国王様の方の投稿は6日から第7章を開始の予定です。
今年はまずはこの2作に力点を置いていきます。
かぐや姫は年内に完結できるかな。去年の頭には今年前半に完結予定とか言っていたのですが、それは多分ないです。
この年末年始はドラクエ1をやっていました。後は竜王を倒すだけです。
ドラクエ1はよく考えると初めてやったのですが、やっぱりいろいろよくできてますねー。
では、よいお年を。
国王様の方の投稿は6日から第7章を開始の予定です。
今年はまずはこの2作に力点を置いていきます。
かぐや姫は年内に完結できるかな。去年の頭には今年前半に完結予定とか言っていたのですが、それは多分ないです。
この年末年始はドラクエ1をやっていました。後は竜王を倒すだけです。
ドラクエ1はよく考えると初めてやったのですが、やっぱりいろいろよくできてますねー。
では、よいお年を。
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